知られざる物語 レトロゲームブログ

古めのゲームプレイ日記をつけております

カテゴリ:PC-98 > ティルナノーグ

今回は趣向をちと変えて、このゲームの話をしようと思います

・ティル・ナ・ノーグ ダーナの末裔

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発売年 : 1988年
発売元 : System Soft
ジャンル :PC-98  RPG

当時PCゲームと言えば最初にPC-8801mkIISR用として発売、そしてPC-9801に移植という流れが多かったと思います。やはりプレイ人口が多いほうが売り上げが見込めるというのはまあ当然の事ですよね。
しかしこのシステムソフトという会社は最初にPC-98で発売し、その後に他機種に移植をするという戦略をとっていました。後々PC-98が台頭するというのを見越していたのは流石ですね。

このゲームで良く紹介されているのはシナリオジェネレートによる多彩なストーリー展開!なんてよく見ますけども、推すべきところは他にもあるでしょうと
意外とこのゲームはローグライクであるというのは知られてないと思うんですよね。

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ゲームを起動したばかりの時は、この世界は白紙の状態です。
まず最初にシナリオを作るという作業が始まります。全部の項目がFになれば完了

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これで作ったシナリオが多彩な展開を見せるというのがシナリオジェネレートという機能であります。横にある10桁の数字はシナリオコードと言って、詰まってしまった時にこのコードを伝えると、他人でも同じシナリオが出来てしまうというなかなか凄いシステムなんです。

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大まかなゲームの流れとしては、魔王を倒して平和を取り戻すという感じなのですが、ここ一帯を治めている王家の誰かが誘拐されてしまいます。
それは双子の姫の片方であったり、王妃であったり、王様を含む全員がさらわれてしまうパターンもあります。
他の記事でよく見かけるのが、「多彩なシナリオといっても数パターンしかない」という文句ですけども、それは序盤しかプレイしてないからそんな意見が出てくるんですね。
シナリオジェネレートという機能の本質はもっと深いところにあるのです。

まずスタート地点の側にある城へと行ってみましょうか

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うーむ今回は王室全員がさらわれてしまってますね。
ここで主人公の装備などをもらって始める事にしましょう。
とその前に

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もう一度城に入ると、大抵の場合は姫が仲間になってくれます。サブタイトルになっているダーナの末裔というのはこの姫の事でして、遠い昔に滅びたダーナ神族の力を唯一受け継いだのがこの姫という設定なのでした。
ティルナノーグは妖精の国、そこに主人公を呼び寄せたのがこの姫の力なのであります。主人公は唯一の英雄妖精という種族ですな

個人的に気に入っているのはイジワル王妃のシナリオであります。この場合は姫が城を出て行方不明になっているという流れになるのですが

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途中で女戦士を仲間にして、町へと寄ったときに・・・

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なんとこの女戦士が城を飛び出した姫という事が判明しました。
このカミングアウトは町に入ったタイミングもありますし、ラスボス直前まで伏せられている場合もあります。こうなると誰が姫であるのか分からないので結構ドキドキします。

このゲームは序盤が鬼のように難しい。というのも主人公はLv1の状態だと敵に勝てないんですよね。
全般的に主人公と同レベルの敵はまともにやり合う場合、やっと勝てるというバランスになっています。流石にレベルが下の敵には楽勝なんですが、それだともらえる経験値は雀の涙程度。

そこで最初は勝てる敵というのを見極めないといけない

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こりゃイカン。いくら最弱のヒュージスパイダーでも集団でこられると勝てないすわ。初めて出会う敵の場合はこのようにステータスが隠されているのでどれと戦ったらいいのか最初は困惑するでしょう

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うーんこれぐらいならなんとか勝てそうですね。
という具合に序盤はセコい真似をして生き延びないといけない

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戦闘のコツとしては、まずフォーメーションを変える事であります。
ど真ん中に配置したのでは逃走しようにも敵に追いつかれる可能性がある

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そこでこのようにどこかの隅に固めて配置すると、簡単に逃走が可能になります。仲間がいる場合には全員同じ方角に逃走しないとはぐれてしまうのですよ

主人公がLv3ぐらいになったら、ようやく捜索を開始できるようになります。

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スタート地点にある町で占い師から場所を聞いて、そこに向かうという感じでゲームは進んで行きます。
そしてダンジョンへと向かう訳ですが

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明かりが無いので見えないという訳ではなく、歩くたびにマップが判明していくんですね。ここらあたりがなんともローグチックでいいんです。

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大抵のフロアには隠し通路があり、その先には宝箱があったり下へ降りる階段が隠れている場合があります。レベルが低いと洞察力が足りないのでなかなか見つけられないでしょう。もうほとんどの壁へ体当たりして歩く勢いで

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宝箱がキマシタワー
買い物に必要なゴールドは、ほぼこの宝箱からの入手となります。他にも装備品や呪文の巻物などが手に入る場合もあります

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ダンジョンの最下層は大抵左右対称の地形になっているので、ここまでくれば次のダンジョンで使う鍵が手に入っている事でしょう。
占い師に次の町を聞き、装備を整えまたダンジョンへ潜るという感じでゲームは進んで行きます。

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最初困ったのはこの占い師の助言。どこそれ山地にあるなんちゃらの迷宮なんて言われても、シナリオと一緒にマップも毎回違うのが作られるのでどこに行けばいいのか分からなかった。しかもこの「邪悪がひそんでおる」というのは迷宮が見えていないという事を現しています。この場合は近くに行くまで画面に表示されないんですね。

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そんな場合は地図を使うと、地名と共に場所が色分けされてここに向かえばいいというのが分かるようになってます。これは画期的ですな

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装備品なんかも現在の能力と照らし合わせて、最適な装備が分かるようになっています。ステータスが足りてない場合はいくら高額な装備でも使いこなせないという事なんですね。88年製のゲームでこれは結構な緻密さなのではないでしょうか?

クリアに必要なのは他に魔法と仲間選びなのですが、それはまた次回という事で
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さてこのゲームの楽しさと言えば、なんといっても仲間選びだと思います。
フィールドやダンジョンを歩いていれば仲間にできるチャンスがやって来るでしょう

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仲間になってくれる者の見極め方は、まず必ず単騎で現れる事、そして初期行動が「白兵」ではなく「警戒」になっていればその者は味方になる可能性があるという事です。
大抵の場合は主人公の魅力の数値で決まってくるのですが、低レベル時では運も必要になってくるでしょう。
この仲間達も非常に個性的な面子が揃っていまして、中には反則的な強さを持つ者もいたりします。ちょっと紹介してみましょう

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まずはこのバンシー
西洋では人の死を予見し泣き叫ぶといわれる妖精なのですが、このゲームでは無敵の強さを誇ると思います。

その秘密とはずば抜けた素早さと器用さにあるでしょう。この2つのステータスはこのゲームでは最も重要なのです。素早さが高いと行動が多くできますし、相手の攻撃をガンガン回避できる。器用さが高いとクリティカルがバンバン繰り出せるようになるのです。
このバンシーに遠距離武器を持たせるとかなり強い。
相手が近づいてくる間にマシンガンのごとく弓を撃ちまくるのは見てて圧巻です。
レベルアップでの数値の伸びも素晴らしく、器用さが高くなる終盤ではクリティカルによる一撃必殺も出まくりになります。正に女ランボーから国際A級スナイパーへと成長していくのであります。
余りにも強すぎるので続編で調整が入ったというのも笑えますね。

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お次はこのゲームをやった人ならば一度は仲間にしたことがあろうラナンシーであります。
彼女は知力と魅力が高いので、もう魔法はこの人一人でいいんじゃないかってぐらい重宝するでしょう。
そして最大の武器といえば高い魅力による魅了効果ですな。
このゲーム、集団で現れる敵は大抵仲間を呼ぶという行動をします。その際にこちらの残滅が遅いといつまで経っても戦闘が終わらない。

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例えばこのダークエルフという敵はゲーム最大の難敵です。
豊富なMPを持ち、魔法で攻撃や回復を行い、さらには仲間を呼ぶ。そして厄介な事に主人公のレベルに合わせて強くなって出てくるという最もイヤな敵であります。コイツに悩まされた人も多いんじゃないでしょうか

このような場合は敵を行動不能にするという戦法が必要になってくるでしょう。
行動不能には睡眠、麻痺、魅了などがありますが、それらの魔法もシナリオ作成時に入手タイミングが決まっているのです。
あまり序盤に出ても威力が弱いし、終盤に出てもそのころには装備が充実してるので活躍の場が無いという事も考えられます。最悪出ないこともある。

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ゲーム序盤に買えるこのミュドルの竪琴が手っ取り早く魅了攻撃が使えてお得です。ラナンシー加入までこれで凌ぐことにします。

ラナンシーが使う魅了の魔法は威力、効果時間ともケタ違いに強い。彼女だけ特別な補正が入ってるんじゃないかというぐらい強力なのであります。
そして彼女に「HPを消費してMPを吸い取る魔法」と「MPを消費してHPを吸い取る魔法」を持たせれば、パーティーの回復はもうこの人だけでこなせるようになってしまいます。睡眠をして回復も出来ますが、一度寝たら日が変わるまで睡眠は出来ないという厳しい仕様になっているのですよ。

妖精ラナンシー。かの者は相手を魅了して体力を吸い取り、魔力を吸い取り、自分の体力が減っていると主人公の体力を吸い取ってしまうという魔性の女
ティル・ナ・ノーグにおけるマンイーターと言っても過言では無いでしょう。

最後はレプラコーンやクルラコーンといった赤い帽子をかぶっている仲間たち。彼等とはダンジョンで出会う事になるでしょう。

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持っている特殊能力は道案内と言われるものです。
ダンジョンにはワープを駆使して進んで行く場所もあるんですが、この時に正解の道を教えてくれるというもの。適当に進んでも突破は可能ですけども・・・

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ワープゾーンの部屋はこうなっている。これを総当たりで進むとなればかなりの時間がかかると思います。もう見ただけでウンザリですわ

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シナリオによっては離島に町がある場合もありまして、こんな時はその町に重要な魔法が売っているという事がほとんどです。このゲームには船なんて軟弱な物は登場しない。
ここは左上の迷宮の最下層から左下の迷宮にワープで飛んで登って来るという手順を踏む事になります。かなりダルイ

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やたら高額だったこの魔法を買ってみましたが・・・ただの凍結攻撃の魔法かよ。なんか拍子抜けですな

このゲームの最高Lvは20。Lv18になると占い師から魔王がいる塔の場所を聞くことができます。

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その最後の塔がある島は必ず離島になっています。ここをどう突破するかがシナリオジェネレートのキモでありますな。
しかし海を渡るにはどうすりゃいいんだろ?うーむ

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ん?さっき買った魔法・・・
効果が「氷結攻撃」じゃなくて「凍結」だな。そしてこれは戦闘時に使う魔法ではない。という事は

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おおっ!この魔法は周囲9マスを凍結させる魔法だったのか
これで島への道ができました。

という具合に最後の島へ渡る方法がシナリオ毎に違うのがいいですね。
海を2つに割ったり、アイテムが必要な迷宮を通ったり、ある期日まで時間を飛ばす魔法を使ったりと

魔法の使用効果表記にもセンスを感じます
例えばこの魔法は

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触覚感応ってなんだろう?
この魔法、しばらく使い方が分からなかったんですが

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ダンジョンで鍵が掛かった扉にこの魔法を使ってみると・・・

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なんと鍵のありかを感知できる魔法だったんですね。
他にも既に入手している鍵の使いどころまで分かるという万能仕様。
触ったものを調べる魔法なんで触覚感応ですか。うーん納得
ある程度ぼかして書いておいてプレイヤーに推測させるという手法は素晴らしいと思います。

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と言っている間にラスボスまで来てしまいました。
歩いていると突然出てくるので結構ビックリします。

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見事魔王を撃破するとエンディングが始まります。
プレイ時間も長すぎず短すぎずというのも絶妙なバランスですな。また新しいシナリオをやってみたくなりますからね。

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エンディングでは仲間たちのその後が語られます。
魔王を倒した時の最終メンバーではなく、これまで仲間にしたことがある全ての人物が出てくるのが凄い。
そういえばコイツ名前がインパクトあったんで仲間にしたんだった。見捨てて逃げて申し訳ない。こんなのまでセーブデータに入ってるとか凄いな

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このペリは最初に仲間にして最後まで連れ添ってたんだっけ。
こんな短いのにいろんな事が詰まっているいい文章だと思います。これを書いた人はかなりの文章力ですね。

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いやー楽しかったですね。
最初はこんなゲームが何故有名なのか不思議だったのですが、今となっては名作だと言われるのも納得です。

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本来システムソフトという会社は、大戦略などのシミュレーションを作っていた会社なんですよね。緻密な戦闘をRPGに持ってきた手法は見事だと思います。AD&DのPool of Radianceを作った会社もシミュレーションの会社でしたね。あれも戦闘が面白かった思い出があります。

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敵味方に士気が設定されていて、格上を相手にする場合は敵の士気を下げるのが効果的であるとか、味方キャラには同族や爬虫類などの苦手なものが設定されていて、攻撃せずに逃げ回るとかこんな地味な画面から想像がつくでしょうか?

昔の言葉に「本当に面白いゲームは記号だけでも成立する」というのがありますが、正にその通りだと思います。リアルなグラフィックや有名声優によるセリフ読み上げ機能なんかいらんのですよ。

このゲームが実に奥深く、そして緻密に作られた事に気づいたアナタは時間を忘れてプレイする事になるでしょう。そうタイトルにある通りティル・ナ・ノーグで眠れなくなるほどに。


Tir-nan-Óg で眠れない  ~ 完 ~
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